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世界の環境関連ニュース(2022年2月第4週)

米国のLibリサイクル新興企業「Redwood Materials社」がカリフォルニア州でフォードとボルボと協業して廃棄Lib、廃棄ニッケル水素(NiMH)電池を回収する事を発表しています。両自動車メーカーはこの取り組みに参加します。同社はリサイクル工場をネバダ州に設立予定ですが、カリフォルニア州から自動車ディーラーや解体業者とも直接連携する予定です。自動車メーカー自身がリサイクルに参画したり、大手リサイクル業者と提携する動きが継続しています。
https://bit.ly/3v45xf4

Euractiveによると欧州議会の議員からEUの再生可能エネルギー指令の抜本的な見直し案が発表された事が伝えられています。具体的には、風力発電所の許可工程の見直しによるスピード化、輸送産業のバイオ燃料の促進、グリーン水素の輸入の促進、の3つになります。クリーンエネルギーの供給/送電に関するものは、国境を越えた2つ以上のプロジェクトを優先し、年間電力消費量が100テラワット時を超える全ての国は、3番目のプロジェクトを決める必要がある、というものです。風力発電の懸念材料である生物多様性の問題処理についての解決や、輸送部門の温室効果ガスの発生を2030年までに20%削減(現状は13%)にする為にバイオ燃料をより推進する事が含まれます。
https://bit.ly/3I2Xzqn

現在、金属や鉱物のコモディティー・スーパーサイクルの中にある事は事実ですが、2022年はリチウムとヘリウムがその中でも大きく価格を伸ばしている事が伝えられています。リチウムは過去1年間に500%増、ヘリウムも不足が続いており、倍以上に価格が上がっています。ヘリウムは今後も価格が高値圏で維持される事が伝えられています。
https://prn.to/3JzNWje

Brandessence Market Researchが行った黒鉛電極市場予測がキッカケで幾つかのメディアで今後の懸念が取り上げられています。電炉やアルミリサイクルの増加により黒鉛電極市場が76.5億米ドル(2021年)から2028年には147億1000万米ドルに年率7.49%で伸びると予想されています。脱炭素の中で石油価格の高騰により原材料価格の変動や黒鉛電極の維持管理費の高さ等が市場の成長を阻害する要因の一つとも伝えています。冶金、製鋼、鋳造等で使われる炭素添加物(や原料)であるグラファイト用の石油コークス、カルキ石油コークス、ペットコークスは、脱化石燃料の中で生産量を拡大する事が難しく、需要は増える為、市場自体の増加と単価の増加の両方が予測されています。
https://brandessenceresearch.com/chemical-materials/graphite-electrodes-market
https://prn.to/3p6EFqW

既に一昨年からプロトタイプの開発が行われ、昨年には発売見込みが出ていた外部認証機関によってリサイクル可能と認められた世界初のHDPEの歯磨き粉チューブを、米国の「ゴルゲート社(Colgate)」が市場に投入した事が報道されています。コルゲート社の歯磨き粉は米国市場で90%を占めており、同社は既に2025年までにリサイクル可能なHDPE歯磨き粉チューブへの切り替えを公約しています。歯磨き粉用のラミネートチューブは耐久性を含めてリサイクルが困難な材料を使ってきた為、材料開発がテーマになっていました。
https://www.waste360.com/recycling/colgate-launches-recyclable-toothpaste-tube-united-states

2022年1月に欧州議会の議員であるPeter LieseからEU ETS(欧州排出権取引制度)に、ごみ発電(廃棄物のエネルギー利用:WtE)から排出されるGHGを含める提案がありました。この問題が少しずつ関係団体の間で議論となっています。今後、影響評価を明確にし、気候と環境の観点から廃棄物のエネルギー利用をETSに含めるかを判断する必要が残されています。WtE(焼却)は、リサイクルできない廃棄物を処理する事で、社会に衛生的なサービスを提供するという極めて重要な役割を果たしています。埋め立て地に捨てられる廃棄物を利用する事と、焼却後に残ったボトムアッシュから金属を回収する事で、既にGHG排出量の削減に貢献している為、ETSの適用には懐疑的な意見も多く残されています。また、リサイクルされない廃棄物が埋立て処分場に行く代わりエネルギーに利用しているという観点から、埋め立て処理もETSに含めるという議論も平行して行われています。しかし、ETSによるコスト上昇が招く廃棄物の海外流出の懸念が残されています。
https://bit.ly/33B8zMy

欧州はウクライナ問題一色で、英国は大手ロシアの銀行の5行と、ロシアの政治/軍事トップ(3人) への制裁を発表しています。交易での銀行決済に影響が出る事が避けられない状況です。EU政府も銀行取引を通じた制裁の検討を本格化しています。ロシアからのアルミ、鉄鋼半製品、スクラップ関連に影響が出そうです。銀行制裁でロシアからのガスと石油の取引が急激に低下する為、国際市場でのエネルギー価格も急騰しています。コモディティーにも影響が出ています。 興味深いのは、永世中立国でNATOにもEUにも加盟せず、戦争時の富の回避地として歴史的に機能してきたスイスの銀行(とスイス政府)が、西側諸国の銀行制裁から距離を置いている事です。欧州最大級の(そして歴史的にも影?の)個人富裕資産管理銀行であるスイスの「LOMBERED ODIRE」は、CEO自らが1月24日にロシアのウクライナ侵攻問題について投資家向けの長いレターを発行しています。メッセージの内容は決してロシアに断固反対したものでなく、ロシアに好意的な部分もそれなりにあります。「弊行はロシアに敵対しない」、というメッセージ性が行間に読み取れます。興味深いのは2007年当時、米大統領だったジョージW.ブッシュが、NATOをウクライナとジョージア(当時はグルジアと呼んだ)を含む東欧地域に拡大すべきと主張したが、当時のドイツとフランスが大反対して実現せず、両方ともに今はロシア領になった事を挙げている点です。暗に、フランスやドイツに「自分で自分の首を絞めたのだから、今更」・・・・というメッセージを出している点です。またスイス最大の投資銀行であるクレディスイスは、プロフェッショナルウェルスマネジメントとバンカーアワードの両方で、一昨年「ロシアで最高のプライベートバンク」という賞を受賞しており、ロシアの富豪や政治家の資産を支える重要な金融機関です。プーチンの個人資産は22兆円とも言われていて、ロシアのトップ政治家や富豪はスイス銀行の重要な顧客で、実際に西側諸国によるロシア高官への個人制裁はそれ程効いていないという事なのかもしれません(実際にロシアに資源で膨大なユーロダラーをもたらしたのは西欧諸国で、そのユーロダラーを運用して膨大な利益を上げているのがロンドンのシティーというのが皮肉ですが・・・・)。
https://bit.ly/33IXJEq

国際的な業界のエンジニアリング標準化団体である、旧Society of Automotive Engineers、現在の「SAE International」が、2022年4月26日〜27日にオンラインで「バッテリー&電動化サミット」を開きます。27日にはEVのリサイクル関連のプレゼンもあります。最新のエンジニアリング動向を把握するには良い機会です。登録無料なので、お時間のある方はぜひ視聴してみて下さい。
https://www.sae.org/attend/battery-electrification-summit
同サイトでは、最新の情報として、米国で最も稼ぎの良いフォードによるピックアップトラックの電動化技術を紹介しています。
https://www.sae.org/news/2022/02/electric-pickup-truck-platforms

欧州と英国では、規制により2030年から飲料ボトルに利用されるリサイクル材料が30%以上必要となります。スコットランドにある「Enviro PET社(エンビロPET)」が、スコットランドにあるHeriot-Watt 大学、Strathclyde大学と協力して、2年間掛けてリサイクルPET材の弱点を補う液体添加材を開発した事が伝わっています。リサイクル材はバラツキが多く機械的特性や光学特性に均一性を持たせる事が困難で、現状では、品質を保つためにかなりのコストを要しています。その為、バージン材の1.5倍以上の価格が当たり前の状態となっています。開発した製品は液体の添加剤で、ボトルの製造工程で使用します。名前は「PET-Yield」です。 この添加剤により、リサイクル材の利用率を上げる事が可能で、ボトル生産者はコストを削減できる、としています。また、AIとディープラーニングを統合利用して、PET材の溶融処理中に適切な量の添加剤を投入できるようにする予定です。このシステムで自動化と品質の安定の両方を目指す、としています。
https://bit.ly/3h8NgoW

ウクライナの一部の港が一時的に閉鎖される為、輸出に影響が出始めているようです。ウクライナの2つの主要港であるオデッサとマリウポリへのミサイル攻撃を受けたようです。黒海流域の港であるピブデニー、ニコラエフ、ドネプロバグスキーは閉鎖されておらず貨物の運航は通常通りですが、将来閉鎖される可能性がある、との情報で、ここを経由する鉄鋼やスクラップ貿易にも影響が出そうです。
欧州はウクライナ問題一色ですが、ロシアのウクライナ侵攻の規模拡大と、それに対応する制裁が世界の自動車メーカーと部品会社に多大な影響を与える可能性を複数の欧米大手メディアが報じています。パラジウム、ニッケル、アルミ、プラチナ(商用などディーゼル向け)等のロシアがシェアの高い金属の供給問題で、価格上昇による自動車製造のコスト増、更に原油価格の上昇による自動車そのもの需要減が理由です。フォルクスワーゲン、ステランティス、トヨタ等、ロシアに工場を持つ会社は、部品の4分の1をロシア以外から納入している事もあり、生産にも懸念が出ています。既に、ロシアから石油を購入している大手企業(BP、Shell、ENI、TotalEnergies、Equinor、Chevron、Exxon Mobilなどの石油メジャーとVitol、Glencore、Trafigura、Gunvor、Mercuriaなどの商社)の一部では、制裁により銀行のL/Cが開設できない、という問題が起きています。 米国ではガソリン価格1ガロン(3.8L)が3ドルを超えると大騒ぎで、政権と選挙に影響が大きいと言われています。現在、4ドルを突破する可能性がかなり高いとの報道が大半です(一部では既に超えている)。最新の世論調査では、共和党が秋の中間選挙で大勝すると見られており、脱炭素とサーキュラーエコノミーのブームが急速に変化する可能性があります。”
https://nbcnews.to/3BLFcnr
https://yhoo.it/3JUXsOb

ブルームバークのチームが今回のウクライナ問題がトルコに与える影響を調査した概要が報道されています。鉄スクラップにも関係が出そうなものは、トルコの海外建設プロジェクトの21%(トルコにとっては1位)がロシアで行われている事です。この紛争が、戦争はトルコの経済に深刻な影響を与える可能性がある、と結論づけています。また、米国の最大手電炉メーカーの1社である「Nucor and Steel Dynamics(SDI)」は、新規または既存の製鋼製造工場の閉鎖予定、または生産の立ち上げを遅らせることを発表しています(恐らく、本音はコスト問題もあり)。これらの影響で生鋼生産が1日あたり30,000トン以上、1か月換算で900,000トン以上減る事が予想されており、上記のロシア問題と合わせて、トルコ向けのスクラップの上値が重くなる可能性があります。
https://bit.ly/3veDUzW
https://bit.ly/3sXDN9a

米国の大手アルミ圧延とリサイクル会社である「ノベリス(Novelis Inc.)」が韓国のウルサンアルミニウム株式会社(ノベリスと神戸製鋼の合弁会社)に5000万ドル(およそ55憶円)を投資して低酸素アルミ製造の為のリサイクルセンターを設立する事を発表しています。年間の炭素削減量は42万トン以上と見積もっています。同社は、既に韓国の栄州とドイツのナハターシュテットで大規模なアルミニウム・リサイクルセンターを運営しており、グリーンアルミ二ウムの需要拡大に対応する為、今回の投資となっています。同社は、今年1月にも米国のケンタッキー州にアルミリサイクルセンターを建設すると発表したばかりです。現在のノベリスは、インドの「Aditya Birla Group」の孫会社に当たり、親会社はインドの大手非鉄(アルミ&銅)のメーカーである「Hindalco Industries Ltd」です。Aditya Birla Groupはインドのコングロマリットで、拠点は世界36か国、従業員数は14万人以上の巨大グループです。特にノベリスは低酸素アルミ(グリーンアルミ)への取組に積極的なメーカーです。
https://bit.ly/3HhJR1m

ロシア依存が強い欧州では、ロシアをSWIFTから除外する事は事実上不可能なようです。
https://uk.finance.yahoo.com/news/swift-global-finance-arm-west-175357701.html

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