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世界の環境関連ニュース(2022年1月第3週)

2月28日から3月2日までケニアのナイロビで開催される国連環境会議でプラスチック条約が議題となります。現在、プラスチック材料の生産と交易(貿易)にまで規制を網羅した草案を支持している欧州連合に対し、日本は海洋廃棄物の浄化を行う為のより狭い戦略に焦点を当てた草案を支持している、と伝えています。バーゼルに加盟していない米国もこのナイロビ会議に出席する事になっており、条約の行方によってはプラスチックのサーキュラーエコノミーが大きな動き、商機になる可能性があります。
https://bit.ly/3Kbd0y7

EU委員会が環境における持続可能性の学習を理事会勧告として提案しています。この提案の目的は、加盟国内の学校、高等教育機関、非政府機関、及び全ての教育機関が、持続可能性、気候変動、環境に関する理解とスキルを学習者に提供出来るよう支援すること、としています。計画では、2021年から2027年に教育と訓練では「グリーン移行」を重点に置く事を示しています。いよいよ全体の教育にも環境と持続可能性に重点が置かれる事になります。
https://bit.ly/3I69eEg

欧州議会の主任報告者が2028年からEU排出権取引システム(EU ETS)の改革に関し「都市廃棄物焼却施設」を含めることを提案しています。欧州議会の議員である Peter Lieseが影響評価を実施し2025年末まで法制度化する為の草案を提案する事を欧州委員会に要求しています。上記提案でEU ETSに廃棄物焼却炉が含まれるようになると、ごみの削減に貢献するものと思われます。以前より廃棄物のエネルギー利用に投資が活発化しており、昨年オランダのCEデルフトは、一定の排出量削減の為の利益を得られるよう提案しています。この点も並行して議論されています。
https://bit.ly/3rhDNjN

Bloombergを始め、欧州の複数の主要メディアで報道されていますが、フランス大統領のマクロンとニューヨーク証券取引所に上場している「イーストマン」のCEOが共同で、フランスに年間16万トンのプラスチック廃棄物ケミカルリサイクル工場を設立する事を発表しています。投資額は10億ドルで、約1000億円規模になり世界最大級のプラスチックケミカルリサイクル工場になる、としています。現在リサイクルが困難なプラスチックのリサイクルを目的にしています。2022年4月1日からはイギリスでプラスチック包装税がスタートし、欧州でも同様なシステムが導入されています。欧州のものは、2021年から2027年のEU予算に対する独自の収入源になります。正確には税金ではなく、各加盟国によって生成されたリサイクルされていないプラスチック包装廃棄物の量に基づいた、加盟国からEUへの拠出金になります。これらがスタートするため、リサイクル材への需要が増しています。
https://prn.to/3rt8Cll

米国デトロイトを拠点とするスタートアップ企業である「Our Next Energy(ONE)社」が開発した『Geminiバッテリー』が1200Kmの航続距離を達成した事が伝えられています。これはテスラモデルSの航続距離のおよそ2倍です。ONEのプロトタイプで使用されているバッテリーは、リン酸鉄リチウムイオン電池を進化させたもので、今年後半に商用トラックで使用する事を目論んでいます。この技術は今月初めにラスベガスで開催された「CES 2022技術会議」で発表されています。同会議では、他にものいくつかの企業や新興企業が野心的なバッテリーの寿命設計を展示しました。リチウムイオン電池のエネルギー密度の開発は、新しいアノードと超効率的なプロセッサによって進められていますが、それらは、まだ実用段階には至っていません。
https://reut.rs/3tAt8Dh
https://one.ai/#news

世界経済フォーラムが17-21日に開催されるダボス会議のアジェンダの詳細を上げています。この会議で大体の方向性が決まるので、アジェンダとイベントのセッションハイライトは抑えておいた方がベターだと思います。
https://www.weforum.org/events/the-davos-agenda-2022

フィナンシャルタイムズでも特集が組まれていましたが(有料版)、欧州でリサイクルPETの価格が過去1年間で2倍になっています。飲料メーカーがリサイクルPETを取り合っている事が大きな理由です。大手飲料メーカーは25%リサイクルされたPETを含める事を既に目標として進めていますが、再生材を生産するリサイクルメーカーの供給が追い付いていない状況です。世界的な大手でもこの状況ですので、今後中小企業では対応できる可能性はかなり限定的になると思われます。
https://bit.ly/3qDyxYE

ギリシャの海運ニュースによると、船舶リサイクルが活発化するという事です。また、2022年はタンカー等の船舶の供給が2021年の廃船数を上回る為、船舶運賃の上値に制限が掛かる可能性を示唆していますが、それ以外については(廃船数が増加する事もあり)2022年も引き続き高値になる可能性が高い事が伝えられています。
https://www.hellenicshippingnews.com/ship-recycling-market-starts-heating-up/

欧米で隆盛を得始めているものにStakeholder CapitalismやInclusive Capitalismがあります。イブニングスタンダード紙がBlack Rockの創設者兼会長であるラリー・フィンクがStakeholder Capitalismの必要性について同社が方針を示している事を報道しています。Black Rockが推進しているStakeholder Capitalismとは、会社の従業員、顧客、地域コミュニティ、そして株主のそれぞれの利益のために企業が行動する時に企業業績が向上する、という概念です。Inclusive Capitalismはロスチャイルド投資財団が広めているものですが、より公平で、より包括的で、持続可能なものを目指すもので、投資の基本がそこにある、という考え方です。
https://uk.finance.yahoo.com/news/blackrock-ceo-larry-fink-tells-103639620.html

複数の専門メディアで報じられていますが、アブダビでリサイクルプラスチックを取引するプラットフォームが開設されています。「International Holding Co.(IHC)」の子会社である「Rebound Ltd」が立ち上げた『Rebound Plastic Exchange』というプラットフォームです。このプラットフォームの特徴は、世界的に認められている品質基準、認証、保険、品質保証を採用している事で、顧客は取引する際にこれらを自社のサプライチェーンに導入出来る点にあります。世界的な再生プラスチック需要増を受けての方向性となります。今年の国連環境計画(UNEA)5.2以降での国際条約の方向性によっては、大きくのこの分野が動く可能性があります。
https://www.reboundplasticexchange.com/

欧州委員会は、バイオベース、生分解性、堆肥化可能なプラスチックに関するパブリックコンサルテーションを開始しました。目的はこれらのプラスチックの使用に関連する新たな持続可能性の課題に対処する為に、フレームワークを概説するロードマップを作成する事です。バイオベースの生分解性・堆肥化可能なプラスチックは、現在、世界のプラスチック市場の1%を占めており、2020年から2025年の間に全体で5〜8%の成長が見込まれています。持続可能性に関する評価や条件を含めて様々な点で決まっていない事が多く、この作業により、具体的な政策に落とし込む為の意見を集めます。
https://bit.ly/33vM9fG

既に何度もお伝えしているテーマですが、国連環境計画(UNEA)5.2に先立ち、プラスチック汚染に関する包括的、且つ法的拘束力のある国際条約を求める声明を、世界70以上の企業や団体が発表しています。この声明を出した企業には、Amcor、Berry、The Coca-Cola Company、Mondelēz、Mondi、Nestlé、Procter&Gamble、PepsiCo、TOMRA、Unileverが含まれています。UNEA 5.2は、2022年2月28日から3月2日まで、オンラインと面会の両方で、ナイロビで開催されます。エレンマッカーサー財団やWWFも国際条約を主導しています。条約がプラスチック生産や流通にまで及ぶ範囲で規制を掛けるのか、大きなポイントになりそうです。
https://resource.co/article/over-70-businesses-call-un-treaty-tackle-plastic-pollution

PETリサイクルの在り方を根本的に変える可能性のあるニュースです。以前何度かこのニュースでお伝えしているPET用の酵素を使ったリサイクルの本格的な商業施設の計画が発表されています。Business Wireでも取り上げられるほど画期的な技術で、「Carbios(カルビオス)社」が所有するC-ZYME™酵素を利用した工場は、「Technip Energies社」と「Novozymes社」とパートナーを組んで設立予定です。既に昨年9月からフランスで産業実証プラントが操業しており、その結果を反映して決定した、としています。場所の選定・発表はこれからです。同社によれば、酵素リサイクルでは、樹脂の品質を損なうことなく、100%リサイクル可能で、またそのリサイクル材も100%リサイクル可能なPETを製造にする事ができる、としています。
https://www.carbios.com/en/carbios-accelerates-its-industrial-development/
https://www.carbios.com/en/

英国では2022年4月1日よりプラスチック包装税が導入されます。この税に対し、各業界が急速に対応し始めています。課税は少なくとも30%のリサイクルプラスチックの含有量がない製品に1トンあたり200ポンドです。同様な課税は2023年からスペインとイタリアで導入予定です。英国の食品生産業界向けのウェブサイトでも生産者向けに詳細な情報を展開しています。英国の税は、年間10トン以下のプラスチック包装生産者は免除となります。納税対象者は登録が必要となります。
https://bit.ly/3rDk0eu

2022年に入り中国でリチウム価格が上昇したのをきっかけに、世界でリチウムの価格が上がるにつれ、新たなリチウム精製方法への投資機会を探る動きが加速しています。CNBCが直接リチウム抽出(DLE:direct lithium extraction)について世界でどのような動きがあるのかを伝えています。価格の上昇でこの分野の工法とPJTへの投資が加速する可能性が高くなる可能性を詳説しています。
https://cnb.cx/33z1NqF

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