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世界の環境関連ニュース(2021年11月第2週)

デンマークの大手リサイクル会社である「Stena Recycling」が、シュタイナートの「X線選別機」を利用したX線選別センターをオープンしています。目的は超高純度でアルミニウム廃棄物の選別を行う為にX線透過技術による選別精度を研究する事です。欧州の先進的なリサイクル会社では、アルミの高度選別をX線で行う事が課題の1つとなっており、X線はその解決策の1つとして採用が広がっています。
https://waste-management-world.com/a/stena-recycling-uses-steinert-s-x-ray-technology-for-waste-sorting

米アルミメーカー大手「Novelis」が四半期決算を含め幾つかの発表をしています。Net Incomeは前年同期比で66%増となっています。同社と神戸製鋼との合弁会社である「ウルサンアルミニウム(韓国)」が、持続可能性認証の1つであるアルミニウムスチュワードシップイニシアチブ (ASI)の性能基準認証(Performance Standard Certification)を受けた事も発表しています。
http://investors.novelis.com/

「スエズ」の廃棄物管理とリサイクル部門(Recycling and Recovery)が大幅な増益を報告しています。第三四半期までの昨年比でおよそ3億4000万ユーロ(約400億円)の大幅な売り上げ増となっています。
https://www.euwid-recycling.com/news/business/single/Artikel/suez-posts-significant-growth-in-waste-management-revenue.html

オーストラリアを本社とする多国籍鉄鋼製品メーカーの「BlueScope」が、自社の北米生産拠点(North Star BlueScope Steel)にスクラップを供給している「Metal X LLC」を買収する事を発表しています。これは、年々増加するスクラップ需要に対して、安定した価格で原料を入れる為の戦略としています。この流れは継続しています。
https://www.bluescope.com/bluescope-news/2021/11/strengthening-position-in-us-acquisition-of-ferrous-recycling-business/?filter=&page=1&year=

Recycling Todayが、サーキュラーエコノミーの中でリサイクル会社の役割がどのように変化しなければならないかを解説しています。最も目を引く定義は「資源回収施設4.0(Material recovery facility 4.0 :MRF)」というものです。データ駆動型の高度なリサイクル施設の新しい概念です。在庫管理、品質、評価、調整をリアルタイムで確認可能で、アウトプット製品の品質に重点が置かれ、AIと画像で品質を判断できる学習ツールによってレビューする、というものです。その情報が財務とも連動する事で、事実上、現在の製造産業のようなシステムを構築する事になります。
https://www.recyclingtoday.com/article/amcs-commentary-circular-economy-disruption/

プラスチックリサイクルエックスポ2021のHPが幾つかの最新ニュースを掲載しています。幾つかの最新技術や出展者のインタビューが掲載されており、トレンドを理解するのに役立ちます。
https://na.plasticsrecyclingworldexpo.com/press/news

プラスチック廃棄物の海外輸出が今後も益々難しくなる可能性のあるレポートが発行されています。スイスに本部があり国際的な犯罪組織を追う団体であるグローバルイニシアチブが、先進国から特定の途上国に流れるプラスチック廃棄物の国際貿易に組織犯罪が関わっている事を最新のレポートで取り上げています。これを受け、米国で最大のプラスチック廃棄物を輸出しているカリフォルニア州のロサンジェルス・タイムズが内容を報道しています。米国はバーゼル条約を締結していない為、今でも廃棄物(有害危険物)輸出が可能です。欧州では基板にプラスチック(樹脂)が使われている事から、基板のプラスチックに有害物質が無い事をトレースできる方法を確立しないと輸出が出来ないような法制度を検討し始めています(英国ではPOPS制度として実施済み)。
https://globalinitiative.net/analysis/illicit-trade-plastic-waste/
https://lat.ms/3klMdns

Recycling Todayがプラスチック廃棄物と貿易に関する新たな世界的規制予測を伝えています。11月3日から5日に開催された「プラスチック包装サミット」内での米製造業者協会の国際ビジネス政策のディレクター、ライアン・オン氏の話として伝えています。プラスチック汚染、及びごみに関連し、国連が6ヵ月以内に条約について話し合う予定で、この条約は廃棄物管理を世界的に強化することを目的とした規制、能力開発の強化が含まれる可能性がある、としています。プラスチック廃棄物は今後この条約が成立した場合、恐らく欧州でも一時的に逆有償品の価格が上がり、ケミカルリサイクル投資がより増える可能性もあります。欧州では最終的にはメーカーがプラスチック代替え材を用意すると思われます。
https://www.recyclingtoday.com/article/national-association-manufacturers-discuss-government-trade-policy/

Euractiveにヨーロピアン・アルミ二ウム(European Aluminum)の会長が寄稿しており、今後、欧州でのアルミバリューチェーン(流通・調達)をより保護する動きを取るという旨を伝えています。過去にマグネシウム生産を全て中国に奪われ、現在欧州では87%以上を中国一ヶ国から調達しているという実情を踏まえ、他地域の生産者と公正な立場を維持する方針を取るべきという事を訴えています。欧州では高い電力価格やETSの炭素コストで他地域に比べて、アルミの製造コストが不利です。更に2026年(2023年から試験運用)から実施されるEUの炭素境界調整メカニズム(CBAM)では、アルミのEU域外生産流出を止める事が出来ず、より積極的な公正性(という保護制度)が必要だとしています。これによりアルミを限りなく域内でリサイクルする事が求められるため、スクラップ貿易にも影響が出る可能性があります。
https://bit.ly/31KOPox

アルミスクラップ(Zorba)を利用した高純度アルミ精錬工法のニュースです。
米国のアルミメーカーである「アルコア社(Alcoa Corp)」が、自社が開発した特許工法 ASTRAEA™についてアナウンスしています。ASTRAEA™工法では、精錬アルミの不純物を表すPXX, XX(P0102は、純度がシリコン0.1%、鉄0.2%)で、通常のZorbaからP0101まで純度を上げられる、としています。Zorbaは破砕後の製品の為、微細な不純物を除去するのが難しく、比較的品質要求の低いエンジンブロック等に利用される事が多いが、今後エンジンの需要が少なくなる中で、同技術の利用価値が上がる、としています。同技術により、Zorbaを圧延または押出成形用途に適した製品純度にあげられる、としています。
https://www.alcoa.com/global/en/stories/releases?id=2021/11/alcoas-astraea-process-converts-post-consumer-scrap-into-high-purity-aluminum-

COP26の「輸送の日」に合わせて2035年までに主要市場でゼロエミッション車以外は販売しない、その他の市場でも2040年までにゼロエミッション車以外は販売しない、という国、地域、メーカーによる「ゼロエミッション車誓約」は、主要な国とメーカーが参加しませんでした。世界の3大自動車市場である米国、ドイツ、中国も参加を見合わせています。トヨタやVWも参加を見合わせています。
https://reut.rs/3qlU6x7

欧州では着々と進みつつあり目立ちませんが、リサイクルプラスチック材を利用する為の新たな添加材が発表されています。ポリマー用添加剤で大手の「Milliken&Company(ベルギー)」が、rPPの溶融流量を増やす添加剤DeltaFlow™粘度調整剤を発売しています。同社は以前より供給関係にあるPureCycle Technologiesと提携してケミカルリサイクルを使用して使用済みPPプラスチックをバージンと同等な品質にする事を研究しています。リサイクル材であるrPPは、元の材料により粘土が安定せず、このような添加剤の開発が欧州では進んでいます。
http://chemical.milliken.com/news/milliken-expands-its-portfolio-of-solutions-for-polypropylene-recyclers-with-deltaflow-viscosity-modifiers

欧州でのrPET不足が続いています。特に透明のrPETの不足が顕著で、価格もバージン材を上回った状態です。欧州の使い捨てプラスチック指令ではPETボトルは2025年までに25%リサイクル材を使う必要があります。この量を達成する為には、廃棄ボトルの収集量を30%以上増やす必要あり、2030年の規制値30%にする為には、2029年末までに更に60%収集量を増やす必要があります。この収集率増加は、現在の欧州の収集率の伸びでは追い付かない、としています。

アセロールミッタルが四半期決算を発表しています。第3四半期としては2008年度以来最高の結果でしたが、出荷量は伸びていない、という事です。業績のサマリーには持続可能性の投資予定もあり、カナダでDRIペレット製造に200億円を投資し、製造を2025年から開始する、としています。鉄鋼メーカーのこの流れはかなり本格的になってきました。

3D設計&ソフトウェア大手の「Dassault Systèmes(フランス)」、包装業界大手の「Ardagh Group(ルクセンブルク)」、再生可能エネルギーとガラス業界のコンサルタント企業である「EXXERGY(ドイツ)」の3社が共同で進めているもので、2022年1月から2022年夏までにバーチャル・テストを行う、としています。大幅な軽量化により製造コスト、輸送面で炭素排出量を減らす為です。これは、バーチャル・ツインという仮想状態での設計・製造・テストを行うもので、製造業では最近普及している技術を利用します。
https://www.3ds.com/newsroom/press-releases/industry-first-virtual-trials-begin-lightweighting-glass-bottles

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