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世界の環境関連ニュース(2021年5月第1週)

ウクライナ議会が鉄スクラップの輸出税を現在のトン当たり58ユーロで2026年9月迄5年間延長する法案を承認しています。
https://www.argusmedia.com/en/news/2210924-ukraine-extends-scrap-export-duty-for-five-years?backToResults=true

米アルミ二ウム協会が先週のバイデン大統領の声明を受け、エネルギー改革における送電網拡大で需要増が予測される事についてコメントをあげています。最近、米国エネルギー省は送電網拡大の為、82.5億ドルの融資プログラムを発表、更に運輸省は(EV化の為の)公道付近への送電線建設を促すガイダンスを発表しています。クリーンテックとエネルギー転換では、銅だけでなく、アルミの中期的な需要増が予測され、米アルミ二ウム協会が歓迎しています。アルミの中期需要も注視すべきポイントと思われます。
https://www.aluminum.org/news/biden-administration-investment-power-transmission-infrastructure-good-consumers-jobs-us

ハイテク業界向けサービスを展開している米ニュージャージー州の「United Mineral&Chemical Corporation(UMC)」が、ニューヨーク州の「Pred Materials International(PMI)」の買収を発表しています。PMIはエネルギー貯蔵、構造部材用セラミック、電子部品市場向けに材料とサービスを販売する会社です。PMIはリチウムイオン電池市場では、産業用途向けの原材料と機器を販売する会社です。特にカソード材料を販売しています。リチウムイオン電池は、焦点が製造から材料確保へ確実にシフトし始めています。
https://umccorp.com/united-mineral-chemical-announces-the-acquisition-of-pred-materials-international/

AIとクラウド上の廃棄物ビッグデータを活用する英「Recycleye社」が、日本のロボットメーカーファナックと提携しロボットピッキングのソリューションを開発した事を、Recycling Magazineが載せています。ロボットは画像認識技術と連動して動くようセットアップされています。ロボットピッキングシステムは、英国の2つの施設でプラスチック&紙の選別ラインに配備、更にフランスの廃棄物管理会社での配備を今年後半に予定されています。
https://www.recycling-magazine.com/2021/04/30/fanuc-partners-with-recycleye-to-automate-recycling-industry/

リチウム硫黄電池の電解質、製造方法、正極と負極の開発製造を行う英「Oxis Energy」が、2021年秋までにリチウム硫黄「準」個体電池(Li-S)セルとバッテリーシステムを同社のクライアント及びパートナーに展開する事を発表しています。供給目的は、試験、概念実証、及びデモ用です。クライアントとパートナーには、航空、船舶、防衛、大型電気自動車のそれぞれの産業の企業が含まれます。Oxisは英ウェールズの工場で電池用の化学組成品(マテリアル)の製造を目指し、セル製造はブラジルのテクノロジー企業である「Nordika Pharmaceutica社」のミナスジェライス州にある工場で生産される予定です。ブラジルの工場は2023年までに稼働を開始する予定です。
https://oxisenergy.com/wp-content-uploads-2020-11-press-release-nov-2020-final-pdf-2/

EUでは様々な産業の代表が炭素国境調整メカニズム(通称:国境炭素税)の導入を急ぐようEU政府にロビー活動をしています。理由はEU ETSによる炭素排出キャップの厳格化や炭素価格の上昇で、産業の競争力がコスト増によって他地域に比べ無くなる可能性が高いからです。アメリカとEUは、CBTs(製品やサービスの製造・提供国で炭素課税されない場合は、アメリカやEUに製品やサービスが入る時点で源泉徴収される制度)を推奨しており、EU議会は先月この制度を承認する事に賛成しています。この炭素国境調整メカニズムは、今後の世界貿易を変えるインパクトがあり、更にコスト上昇を促す可能性がある事を伝えています。欧米では、既にかなりの多国籍企業がこの流れを真剣に事業戦略に取り込みつつあります。
https://www.thenationalnews.com/business/economy/carbon-border-tax-could-transform-world-trade-but-raise-prices-1.1215784

昨年パンデミックが始まって、ドイツ政府はドイツ国内の企業が倒産の申請をしても、その受理を延期するという企業と雇用の援助を行ってきました。それが4月30日を以て終了し、5月3日(月)からは企業の倒産申請が可能になります。これにより、企業倒産がパンデミック前より30%近く増える可能性がある、と欧州ロイターが伝えています。イギリスでも雇用者の一時帰休による政府の80%給与援助措置が先月終了し、新規の失業者数が36万人に跳ね上がったというニュースがありました。イギリスでは、ロックダウンが段階的に解除されても「活況を呈している景気回復感が無い」と言われています。今後、ワクチン接種が進むにつれて政府援助が終了する為、実態経済がどの程度回復していくのか?先行きを見通すデータは注視する価値がありそうです(今まで政府援助と財政投資でバブっていた所も多いので)。
https://uk.finance.yahoo.com/news/times-zombie-german-firms-insolvency-125445162.html
https://www.theguardian.com/business/grogonomics/2021/may/04/after-the-sharp-recession-there-is-little-sense-of-a-booming-recovery

トルコの国内鉄筋需要が今週に入り急増、価格も35ドル/トン相当上がったようです。スクラップとトルコ国内向けの鉄筋のスプレッドは、スクラップと輸出向け鉄筋のスプレッドと同等まで広がった為、強いスクラップ需要を引き起こしたようです。殆どのミルは継続してスクラップ購入を行う可能性が高いようです。
https://www.argusmedia.com/en/news/2211604-turkey-ferrous-price-up-domestic-rebar-demand-soars?backToResults=true

「バーガーキング」が、使用の多い8つのアイテムについて、「グリーンパッケージング・パイロット・プログラム」を米マイアミ州で開始すると発表しました。フォーク、スプーン、ナイフ、ストロー、飲み物の蓋など、最も使用されている8つのアイテムについて、今後の持続可能な取り組みを行う為のパイロットプログラムとなります。パイロットプログラムはマイアミの51店でテストされます。パッケージには、再生可能な無漂白のバージン材から作られたフライドポテトのパッケージや、植物ベースのプラスチックである「cPLA」で作られた容器、100%リサイクル繊維で作られたナプキンが含まれています。レストランでそれらのアイテムを試験的に導入することで、パッケージのパフォーマンスについてゲストから直接フィードバックを得る、としています。これらのプログラムを通じてシステムの実装ロードマップを作成する予定としています。
https://www.businesswire.com/news/home/20210504005387/en/Burger-King%C2%AE-Rolls-Out-Green-Packaging-Pilot-Program

Euractiveが7月に提出予定の「改正欧州再生可能エネルギー指令」の草案内容について、スクープ記事として報じています。2030年までの再生可能エネルギー比率を38-40%にする事が検討されています。詳細については、下のリンクで草案のリストが記載されています。バイオマスについては、持続可能性基準の目標(基準)を定めた強化を行い、エネルギー燃焼用の木質バイオマス(ペレット原料)については国によって木の幹のサイズに上限を設ける可能性がある、としています。
https://www.euractiv.com/section/energy/news/leak-eus-draft-renewables-law-confirms-38-40-target-for-2030/

欄アムステルダムのユーロネクスト証券取引所に上場している「AMG Advanced Metallurgical Group NV」の事業会社である「AMGグループ」のリチウム・ビジネスユニットの子会社「AMG リチウム」(本社機能はドイツ)が、ドイツで年産2万トンの電池用リチウム精製工場を建設し2023年に操業を開始する予定と伝えています。製品はヨーロッパの電池産業向けで、今後数年間で年間生産能力を最大10万トンに増やす計画がある、としています。同社はブラジルのMibra鉱山で掘削プログラムを実施しており、現在リチウム精鉱の年間生産能力を18万トン/年にする事を目標としています。ヨーロッパの電池市場向けの電池グレードの水酸化リチウム及び次世代の高性能電池材料メーカーとしての地位を確立する、としています。中期的にはバッテリーをリサイクルする事で材料を循環調達する事を目指しています。LiBに関しては世界中で材料確保戦略が大きく動き出しています。
https://amglithium.com/about-amg/
https://amg-nv.com/product/lithium/

トルコ鉄筋の輸出オファーはFOBでトンあたり700ドルを超えている模様です。トルコのKarabükにある「カルデミール製鋼所」は、5月5日に国内の鉄筋販売を開始し18%の付加価値税込みにてトンあたり793ドルで12-32mmの材料を販売した、という事です。前週比でおよそ60ドルアップという事です。現状の鉄筋価格では、スクラップ/鉄筋のスプレッドが1月のスクラップ価格ピーク時より大きい為、未だ(スクラップ価格の)上昇余地がある、と見られています。

コモディティの価格指標を配信する Davis Index(デイビス・インデックス:グローバル本社はシンガポール)が、鉄スクラップの先物取引を開始する、としています。決裁は英「Mettalex」が提供する分散型取引プラットフォームで行われます。先物市場の鉄スクラップ決裁は2つで、「トルコ(CFR HMS 1/2(80:20)))とインド「(CFR コンテナShredded)」を価格指標とした先物取引となるようです。5月31日から開始する、としています。 トルコの契約はDavis Index のUS-origin HMS 1/2(80:20)bulk CFR Turkey indexに基づいて決済、インドの契約は、Davis IndexのコンテナShredded CFR Nhava Sheva Indexに基づいて決済されます。どのような影響があるのかは見極めが必要かもしれません。
https://www.davisindex.com/
https://mettalex.com/

フィンランドの「アールト大学」の研究チームがリチウム電池に使用されているコバルト含有の電極を、リチウムで飽和させた後に再利用する方法を開発、テストしています。 「再リチウム化」プロセスと名付けられています。研究グループは、再リチウム化プロセスが元の電極構造を復元し、容量、電流レート、サイクル特性が新品のバッテリーより僅かに劣るだけである事を突き止めています。この方法を使う事で、バッテリーを破砕や溶解せずにリサイクル出来る事が可能になる為、複数のメディアで伝えられています。
https://www.pv-magazine.com/2021/05/04/lithium-saturation-to-make-old-batteries-new/

繊維(紙)をプラスチックの代替材として(食品や液体)パッケージに使用する場合、繊維が水分や油分を吸い込む(浸潤する)為、耐水性・耐油性の接着剤とバリアコーティングが必要になります。この接着剤やバリアコーティングが紙と同時にリサイクルする事が困難で、100%リサイクルを可能に出来ない要因となっていました。英バーミンガムの「Aquapak Polymers社」が、リサイクル可能な接着剤と完全に溶解するバリアコーティングを開発し実験した事をリリースしています。「Hydropol™」という溶解性の生体消化性バリアポリマーで一般的な再パルプ化の温度と持続時間で可溶化するように設計されています。その為、紙のリサイクル時に溶解し分別(若しくは再利用)する事が出来ます。
https://www.pv-magazine.com/2021/05/04/lithium-saturation-to-make-old-batteries-new/

EU委員会がEUの2020年新産業戦略の更新版を発表しています。原材料、電池、医薬品有効成分、水素、半導体、クラウド及びエッジ(コンピューティング)のサプライチェーンの6つの戦略分野が対象で、事実上、中国やその他の外国への依存を減らす計画となっています。米中経済戦争は既に久しいですが、欧州も特定分野でブロック経済化を強める事になりそうです。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_21_1884

米ニューヨーク州の「PepsiCo Recycling(ペプシコ・リサイクリング)」が「PepsiCo Bottle Loop」という新しいボトル回収のプログラムを発表しています。このプログラムは、収集・運搬の問題に対応し廃棄物の削減を目指すものです。幼稚園、小学校、中学校、高校、短大、大学、コンビニエンスストア、レストラン向けに専用サービスを展開してボトルを回収します。ペプシは既に2025年までに全てのプラスチックパッケージに25%の再生プラスチックを使用するという目標を発表しています。欧州でも、「回収と運搬」がrPETの最大のポイントになっています。
https://wasteadvantagemag.com/pepsico-recycling-launches-bottleloop-program-to-streamline-recycling/
https://pepsicorecycling.com/Partnerships/News
https://replenysh.com/

ドイツ最大の半官半民の研究機関であるフラウンホーファーが、「Waste4Future」というプロジェクトを立ち上げています。7つのフラウンフホーファー研究所の共同プロジェクトで、プラスチックに含まれる炭素を化学産業の「グリーン」資源として再利用する為の、新しいプラスチック・リサイクルを開発する事が重要な目的の一つです。フラウンフホーファーは欧州でも屈指の研究開発機関で、基礎研究だけでなく実装研究やエンジニアリングまで行う点が、大学の研究機関との大きな違いです。その為、実際の産業にスピンオフして展開される事が非常に多い事が特徴です。
https://www.waste4future.fraunhofer.de/

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