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世界の環境関連ニュース(2021年4月第2週)

IREPASが鉄鋼の国際市場の短期見通しを出しています。
http://www.irepas.com/?p=5452

化学メーカーの「Versalis」が、イタリアの大手企業とのコラボレーションにより2層構造をしたPSの食品トレイに75%のリサイクル材を使う製品を市場に流通させる事を発表しています。「Versalis Revive® PS Air F」という製品で2層構造になっており、食品との接触面を確保して、それ以外の部分でリサイクル材を使うというものです。食品との接触面を確保する技術は「A-B-A functional barrier」と呼ばれ、ドイツのフラウンホーファー研究所(プロセスエンジニアリング)とパッケージング研究所(IVV)が共同開発したものです。
https://www.eni.com/en-IT/media/press-release/2021/04/cs-versalis-lancia-nuovo-prodotto.html

珍しく経済紙のFinancial TimesのWEBページで、プラスチックのケミカルリサイクルの取材動画が掲載されています。欧州ではプラスチック包装税がほぼ決まっており、法(欧州指令)の詳細設計を行っている最中です。
また2024年夏以降、プラスチック包装にも製造者責任が適用される予定もあり、徐々に代替材料とケミカルリサイクルへの投資が本格化しています。
https://www.ft.com/video/809482bb-e6fc-48d9-aece-896fda1cfd48

リチウムイオン2次電池のカソードをリサイクル材から利用できる技術開発をする米マサチューセッツ州の「Battery Resourcers社」が、「Orbita」の組織の一部門である「Orbitaベンチャーキャピタル」から2,000万ドルの資金提供を受けた事を発表しています。Battery Resourcers社は使用済みリチウムイオン電池のカソード材料を湿式精錬と直接還元法という独自の技術を使いリサイクルする事を目的に2015年に設立されています。同社によると、金属回収率が97%、バージンカソードの生産と比較してコストを35%削減、炭素排出量32%削減、エネルギー消費を13%削減して、NMCベースのカソード活物質を生産出来ると、としています。元々は、マサチューセッツ州のウースター工科大学の研究室からのスピンアウトとして起業したもので、米国先進電池コンソーシアム(USABC)の支援を得ています。
https://www.batteryresourcers.com/news

EU貿易協会の「360° Foodservice」というプロジェクトが、紙製ストローに関する 「信頼憲章」(Charter of Trust for Paper Drinking Straws) をスタートします。現在15社が署名している、と伝えています。EUでは2021年7月にプラスチック製の使い捨てストローが禁止となります。紙製ストローが代替品として広く利用されるにつれて、品質や環境デューデリジェンスに於いてコンプライアンスを順守しない製品が出回る可能性がある為、信頼憲章をスタートする、という事です。
https://www.360foodservice.com/en/charter-of-trust-for-paper-drinking-straws/aac/

欧州の廃棄物管理と環境事業の大手2社の統合のニュースです。
ここ1年程、統合をめぐり紆余曲折してきたフランスのVeolia( ヴェオリア ) と Suez( スエズ )ですが、本日(4月12日)統合を発表しています。ヴェオリアはスエズの主要なセグメントを買収します。買収内容には、ヴェオリアが「戦略的」としているイギリスとオーストラリアでのスエズの廃棄物管理事業が含まれています。スエズの活動は今後、水と廃水事業となりますが、自国のフランス市場での廃棄物管理活動は継続するようです。ヴェオリアは、この買収により年間売上高が約370億ユーロの「環境事業変革の世界的チャンピオン」となる計画を実行しつつある、とアナウンスしています。ヴェオリアの2020年の売上は約260億ユーロです。
https://www.veolia.com/en/our-media/newsroom/press-releases/veolia-and-suez-announce-they-have-reached-agreement-allowing

フィンランドの板紙メーカー「Kotkamill」が、紙製のホットカップや食品包装に使われてきた従来のポリエチレン(PE)コーティング剤を、新しいコーティング剤に置き換える事に成功したことを発表しています。印刷インキの世界的大手メーカーである「Siegwerk」社との共同開発によるものです。新しい水ベースの分散バリア技術というものを使い、コーティングされた板紙は堆肥化、再パルプが可能になったという事です。こうした代替え材製品はニーズが無いとコストが合わず、中々商業ベースでは普及が困難なのですが、法律の規制もあり、食品包装のプラスチック代替材料の採用はスカンジナビアや北西ヨーロッパを中心に広がりを見せています。
https://kotkamills.com/siegwerk-and-kotkamills-join-forces-in-creating-innovative-solutions-for-the-development-of-fibre-based-packaging-to-promote-a-circular-economy/

中国の「Gotion High-tech(GuoxuanHi-Tech))が120億元(約18億ドル)を投資して中国の肥東県でのリチウムイオンバッテリーのリサイクルとバッテリーの1次原料の生産・供給を含むサプライチェーン・プロジェクトを発表しています。このプロジェクトにより、2025年には最大100GWhのバッテリー生産分の原材料を確保する、としています。生産拠点の大きさは2,280エーカー、2年以内に生産に入る予定としています。同社は、昨年フォルクスワーゲン(中国)から11億ユーロの投資を受けて認定サプライヤーになっています。今月初頭にはTata Auto Comp Systemsとも供給契約をしています。
https://www.benchmarkminerals.com/membership/vw-is-interested-what-do-we-know-about-chinese-lithium-ion-battery-maker-guoxuan-hi-tech/
https://climatesamurai.com/electric-vehicles/%ef%bb%bftata-autocomp-signs-a-jv-with-guoxuan-hi-tech-to-supply-battery-packs-for-evs/

フィンランドの石油精製大手の「Neste」が100%持続可能な航空機燃料(Sustainable Aviation Fuel:通称SAF)をフィンエアー向けに供給する事を発表しています。Nesteはエアバス社、ドイツDLR研究センター、ロールスロイス社と協力して100%SAF使用を目的とした「代替燃料の排出と気候への影響」(ECLIF3)という調査プロジェクトに参加しており、積極的にSAFを推進しています。これは自主的な動きだけではなく、今年前半には法案が出てくる「ReFuel EU Aviationイニシアチブ」の規則を先取りするものと言えます。この問題は、EUに離発着する航空機への規制が関わる大きな法案となる事から、代替燃料への投資が俄かに活発になりつつあります。
https://www.neste.com/releases-and-news/aviation/neste-and-finnair-present-sustainable-aviation-fuel-based-solution-reduce-business-travel-emissions

ベルギーのブリュッセルに本拠がある「世界鉄鋼協会(Worldsteel)」が、2020年の持続可能性の取り組みで優秀な9社を、鉄鋼業界の「持続可能性チャンピオン」として認定した事を発表しています。既に様々なメディアで伝わっていますが、日本のJFEスチールも初めて入っています(JFEのHPでも発表しています)。指標になる5つの項目は、材料効率、環境管理システム、休業災害頻度率、従業員トレーニング、新しいプロセスと製品への投資、経済的価値の分配、となります。開始以来4年連続で認められたのは、Tata Steel Europe、Tata Steel Limited、Tenarisの3社です。
https://www.worldsteel.org/media-centre/press-releases/2021/worldsteel-announces-the-2020-steel-sustainability-champions.html

オーストラリアを拠点とする「ゼロカーボンリチウム社(Zero Carbon Lithium)」が、ドイツでリチウムを確保するパイロット工場を発表しています。一般的なリチウムの精製とは異なり、地下から塩分を含む泉水を汲み出し、地熱を利用していた電気を使いリチウム抽出を行う、というものです。同社では、「直接リチウム抽出」と名付けられた工程を開発しています。同社は豪州株式市場に上場しており、「EIT Inno Energy」を通じて欧州より資金を得て、様々な学者や専門家が取り組んでいる、非常に先進的な取り組みの会社です。
https://vul.live.irmau.com/site/PDF/341015fe-ba0c-4096-bd27-46637c97aa2e/VulcanPilotPlantforDLEnowoperational

欧州大手のディスカウントスーパーの「ALDI」が、イギリスの1店舗でパッケージフリー製品の販売調査を開始した事を発表しています。商品は、穀類やパスタで、リサイクル可能でFSC認証材料で作られた無料の紙袋を使って顧客自身が袋詰めします。ALDIによると、年間130トン以上のプラスチック削減に貢献する、としています。EU域内の一部の店舗でも、既にこのような取り組みが行われています。同社は2025年までに使用するプラスチックパッケージの量を半分にし、今後5年間で74,000トンのプラスチックパッケージを削減する事を既に発表しています。
https://www.aldipresscentre.co.uk/business-news/aldi-launches-first-packaging-free-products-trial/

投資家による多少のポジショントークの面はありますが、14日にGS社が発表した年内の銅の建値が15,000ドルに達す可能性がある、という事が多方面で報じられています。EVを含む、所謂クリーンテックの大幅な伸びで、銅需要は2030年には現在の需要の最大900%増、約870万トン、需要時期が遅くなったとしても540万トン(同600%増)に達する、としています。この発表後に銅価格が9000ドル台を回復している、とも伝えられています。
https://www.mining.com/copper-price-scales-9000-after-goldman-calls-it-the-new-oil/
https://markets.businessinsider.com/news/stocks/copper-price-outlook-demand-rise-goldman-sachs-sustainability-commodities-2021-4-1030304102

既に一部で伝えられ始めていますが、ベルギー政府が来年(2022年)から大豆とパーム油から作られるバイオディーゼルの輸入を禁止する事が伝えられています。パーム油由来のバイオディーゼルについては、フランス、オランダ、デンマークを模倣したもので、ベルギー市場と輸送部門で禁止されます。ベルギー政府によると、パーム油ベースのバイオディーゼルの消費量は2019年から2020年の間に10倍に増加し2億3,100万リットルに達した、という事です。大豆については輸送部門向けバイオ燃料の輸入が禁止されます。インドネシアとマレーシア政府は既にパーム油ベースのバイオ燃料を制限するEU加盟国の計画について、EU政府に法的措置を取っています。
https://biofuels-news.com/news/belgium-leads-way-in-banning-soy-and-palm-oil-biofuels/

北米最大のリチウムイオン電池リサイクル業者である「Li-Cycle」社が、米アリゾナ州にリチウムイオン電池リサイクル施設を建設する事を発表しています。年間最大処理能力は10,000トンの模様で使用済み電池と工程不良を処理します。Li-Cycleのリサイクル工場は、この施設で3か所目になります。既にリチウムイオン電池は製造よりも原材料の争奪戦が始まっており、リサイクルへの注目は減る事がありません。
https://li-cycle.com/news/https-www-businesswire-com-news-home-20210414005238-en-li-cycle-to-build-new-lithium-ion-battery-recycling-facility-in-arizona/

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