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NEWSCONの気になるNEWS(2024年5月第4週)

米国のLux Researchが世界約170のプラスチックケミカルリサイクル(CR)施設に関する調査を行い、来年にかけてCRの「重要な転換点が来る」と予想しています。プラスチック業界は欧州を中心とした製品へのリサイクル含有量の義務付けと、企業の持続可能性の誓約によりCRへの動きは徐々に増えています。特にバージン材と同じ品質を得る為の手段として期待されています。しかし調査によればリサイクル材を使った製品を商品化する事にメーカーが抵抗を示しており、業界は困難な状況である事が示されています。アメリカ、欧州/中東/アフリカ(EMEA)、アジア太平洋地域における169件のCR PJTを追跡した結果、そのリサイクル処理能力は合計で年間600万トン以上でした。しかし、その内、200万トンは今後の明確なタイムラインや2026年以降の計画がありません。Lux Researchは今後3年間で世界のCRによる生産能力は3倍に増加し、ベンチャーキャピタルも楽観的な見通しを示している、と報告しています。施設の多くは、EUとアジア太平洋地域に集中しています。
https://www.recyclingtoday.com/news/lux-research-chemical-advanced-plastic-research-capacity-inflection-point/

カナダ鉄鋼生産者協会(CSPA)は、政府に対し米国と同様の鉄鋼に対する高関税措置を取るよう求めています。CSPAによるとカナダは現在インド太平洋諸国に52件の鉄鋼関連通商措置を課しており、その内18件は中国を直接ターゲットにしています。CSPAは更にこの措置を拡大するように要望しています。現在、中国は、通称措置にも関わらずカナダにとって鉄鋼輸入量が3大国の1つとなっています。CSPAのCEOは「中国やその他の国からの不公正に取引される鉄鋼輸入を防ぐ手段を導入することが不可欠である」と述べています。実は米国の高率関税とEUやUKによるセーフガードの延長は世界中でドミノ現象を起こしつつあります。米国の措置を受けてインド鉄鋼協会(ISA)のアロック・サハイ事務局長は「主要な鉄鋼消費国は全て中国や途上国からの鉄鋼に対して門戸を閉ざし始めている。その為、インドは既に輸入の重大な脅威に晒されている」と警告を発しています。2023/24年には、中国はインドが輸入する鉄鋼製品の最大の輸出国となり、その出荷量は前年比ほぼ2倍の270万トンに達しています。今年は年間1億トンに達する見込みの中国による鉄鋼輸出は世界中で保護貿易措置を引き起こしています。
https://canadiansteel.ca/media/release/2024/05/canadian-steel-producers-call-for-more-action-from-canada-after-us-issues-tariffs-on-china

第29回CRU世界アルミニウム会議は、国際アルミニウム協会(IAI)とアルミニウム管理イニシアチブ(ASI)との共催で、5月14日から16日まで開催されました。今回の会議でも、持続可能性(脱炭素と循環)の課題及びそれに対する投資は最も重要な議題でした。特に今回のパネルで注目されたものは「法律、企業の持続可能性、サプライチェーンのデューディリジェンス」でした。世界的にデューディリジェンスや持続可能性の報告基準が確立される中、エネルギー利用の多いアルミニウム産業にとって喫緊の課題となっています。欧州のパネラーは、欧州からのアルミスクラップの輸出に焦点を当て、欧州の業界が懸念を抱くべきであると強調しました。スクラップアルミニウムは世界中に輸出されていますが、僅か数十ドル高いだけで国境を越えて移動するという仕組みになっており、炭素排出やデューディリジェンスに関する懸念などが示されています。カンファレンスの内容は、Aluminum International Todayの7月号と8月号に完全なレビューが掲載される予定です。
https://events.crugroup.com/aluminium/home

VWの主要サプライヤーの1つであるUmicore(ユミコア)は、欧米でのEV需要の減速を受けてCEOを交代し、バッテリー材料事業への支出計画を再評価する予定です。新CEOは「EVバッテリー材料の需要の伸びの鈍化を考慮すると、優先事項の1つは資本支出を含むUmicoreバッテリー材料事業の開発計画を評価することになるだろう」と発信しています。Umicoreは2022年に北米のEV市場向けに正極活物質(CAM)とその前駆体材料を生産する製造施設をカナダに建設する計画を発表しました。今回の再編の詳細は7月下旬の半期決算時に発表される予定です。車両メーカーも含め、欧米のEV関連事業者は、あまり儲からない状況となっているようです。
https://www.recyclingtoday.com/news/umicore-bart-sap-ceo-battery-materials-recycling-europe/

サーキュラーエコノミー(CE)の実現には、規制、資金、技術の3つが必要です。これらが欠如した場合、多国籍巨大企業でもCEを達成する事が困難な例が示されています。先日お伝えしたとおり、世界最大級の日用消費財企業ユニリーバはプラスチック削減目標を変更しました。2017年に示した目標には2025年迄に包装材を100%リサイクル可能/再利用可能/堆肥化可能にする、バージンプラスチック使用を50%削減する、製品包装に25%の再生プラスチックを使用する、とありました。しかし先日この目標を緩和しバージンプラスチックの使用を2026年迄に30%、2028年迄に40%削減すると大幅に譲歩・修正、それ以外にも100%リサイクル/再利用/堆肥化可能を硬質プラスチックのみとして、達成時期を2030年に引き延ばしました。この目標の修正案は先週の株主総会で98%の賛成で可決されています。理由は財務結果が目標より低く、株主がCEより利益を求めたからです。CEOは株主総会で「現在の状況では2017年の目標達成は困難」と発言しています。2017年の目標は世界の政治・財界の環境サロンメンバーで国際的な環境スポークスマンである前CEOのポール・ポルマンが作ったもので、当時から専門家の間では2025年迄に相当な革新技術と立法が無ければ不可能との見方がありました。Packaging Europeはこの様な修正は多くの欧米大企業で今後起こると予想しています。欧州政府(欧州委員会)は、ユニリーバや欧米他社の大企業が設定したプラスチック削減戦略に沿った「改正EU包装及び包装廃棄物規則」案を2022年末に出しました。しかし、現代の技術では実現不可能な点が多く、結局多数の修正・緩和が行われましたが、それでも欧州理事会で「暫定合意」しか得られず、欧州選挙前の立法プロセス完了は難しい状況となっています。逆を言えば、法律が制定されなかったので、大企業はあっさり修正した、という事です。プラスチックに関しては、国際条約交渉もとん挫しており、あまり大きく動かない状況となってきました。プラスチックCEがブームだった2020年から2022年までの流れは、戦争を機に起きた分断で、進展しない状況です。
https://packagingeurope.com/comment/unilevers-packaging-sustainability-goals-get-a-major-reality-check/11327.article

銅価格が更に上昇していますが、理由はCOMEXのショートスクイーズと今年のFRBの高金利政策の延長予測だけでは無いようです。既に銅はスーパーサイクルに入っているとの分析も少なからず出ています。今回のスーパーサイクルも過去の慢性的な投資不足のなか始まった爆発的な需要が供給不足の長期化をもたらすという状況から生まれています。特に人工知能への投資の活発化、世界の各地に爆発的に増加しているデータセンター、グリーンエネルギー革命、そして新兵器の開発が大きな需要を創出しているセクターとなっています。来年には価格がトン当たり1万5000ドルまで高騰する可能性も指摘され始めていますが、投機筋が供給懸念を煽りすぎている事とショートスクイーズで急上昇した分の反動はありそうだ、という見解も多く聞かれます。
https://fortune.com/2024/05/19/copper-price-outlook-15000-per-ton-crude-oil-ai-green-energy-data-centers/

中国EVメーカーのサプライヤーへの支払が大幅に伸びています。BYDの昨年の平均支払い期間は275日(前年は219日)、Nioは295日(前年は247日)となりました。こうしたサプライヤーへの支払い期間の長期化はEVサプライチェーン全体に大きな「ストレス」を掛け始めている実態が明らかになりつつあります。中国のEV販売増加率は2022年には前年比90%と大幅な伸びを示しましたが、2023年は37%増に留まりました。過剰生産により、今年に入り50車種以上が平均10%の値下げをしており、利益確保も苦慮し始めています。利益を出しているメーカーはBYDやLi Auto等の少数だけとなっています。中国では在庫過多を解消する為大幅な値引きを実施している所がありますが、Q1のEV販売台数は前年Q4に比べ31%減少しています。中国のこうした実態は欧米のEV政策にも影響を与えるものと考えられています。
https://www.scmp.com/business/china-business/article/3263341/chinese-ev-makers-delay-payments-vendors-they-feel-heat-slowing-sales-price-cuts

欧州最大の鉄鋼メーカーであるアルセロールミタルは、ドイツ政府に対して再生可能エネルギーと水素の長期的な供給を保証するよう求めています。これは同社のドイツ国内にある工場のアップグレードを続ける為に、安価な再生可能電力と水素を必要としている為です。ドイツでは高炉を天然ガス対応の炉に転換、また直接還元水素炉や電炉に転換する計画があります。グリーン鉄鋼生産を商業的に行う為には水素価格が1Kg当り2ユーロにする必要がありますが、現状では7~9ユーロと高価です。この問題はEU炭素排出権取引市場における鉄鋼業の無償排出枠の廃止が迫る欧州の鉄鋼業界の声を代表しているものと考えられています。鉄鋼の脱炭素化は世界的にも当局の数値規制が入り始めているセクターとなっています。欧州が抱える問題は今後、世界の鉄鋼業共通の問題の為、実態を分析する必要があります。
https://bit.ly/44N5K6k

米国イリノイ州で電池製造業者にリチウムイオン電池の安全なリサイクルを提供する責任を課す法案が提出されています。この法案の目的は米国各地で起きているLIBリサイクル施設の火災を減らす事と、使い捨てされるWEEEによる環境破壊を止める事です。この法案では電池製造者は使用済み電池の適切な処分方法を住民に教える教育キャンペーンを開始する義務も課されます。LIB火災の問題は欧米で日増しに大きな問題となっています。
https://wasteadvantagemag.com/pa-lawmaker-introduces-lithium-ion-battery-recycling-bill/

リサイクル選別機器の大手Steinert(シュタイナート)はドイツのMogensen GmbH & Co. KGのMSort分別システム部門を買収しました。Msortは電気光学技術を使う選別システムでX線やNIR(近赤外線)等の最新のテクノロジーを利用します。この買収でSteinertは新会社Steinert Msortを設立しました。7月よりカラーと近赤外線(NIR)を使用した半透明と両面検出を含む選別システムが追加されます。リサイクルにおける光学やセンサー選別分野では、現在ドイツが先行しています。その背景にはFraunhofer等の産学研究機関の長年の基礎技術に関する蓄積があります。
https://steinertglobal.com/news/news-in-detail/steinert-acquires-msort-product-line/

BIR(国際リサイクル局)が来週開催するコペンハーゲンでの大会では「新たな規制世界への適応」が焦点になります。これはEUで開始された「重要な原材料法」と「EU廃棄物輸送規則」が対象となります。「EU重要な原材料法」では2030年迄にEUの各戦略的原材料の消費量の少なくとも15%をリサイクルから調達するという規定があり、スクラップの輸出を阻止する力が働く事を懸念しています。また20日に発効したばかりの「EU廃棄物輸送規則」では、スクラップ輸出業者はOECDに輸出される銅、アルミニウム、鉄、古紙等のスクラップが「廃棄物」として分類されることを懸念しています。こうした懸念に対して、欧州委員会環境総局がプレゼンを行う予定です。
https://www.bir.org/news-press/news

英国ではタタ・スチールとブリティッシュスチールの2社が高炉を廃炉とし電炉への移行を本格的に進め始めています。タタ・スチールは9月迄に電炉設備を発注し、2025年8月迄に建設を開始し、2027年末迄に生産開始予定です。ブリティッシュスチールは電炉を設置予定のノースリンカンシャー市議会に電炉を建設する申請が承認された、と発表しました。両社ともに当初は2基ずつの電炉を設置予定で、1基約250万トンの生産能力の為、鉄スクラップの使用率にもよりますが、約300-400万㌧の新たな鉄スクラップ需要が生れます。鉄鋼生産における炭素排出量は、高炉+塩基性酸素炉で1トン当り2.33トン、直接還元鉄+電炉 (DRI-EAF)で1.37トン、スクラップ鋼を主体とする電炉で約0.66 トンとなっています。当初、電炉設置に伴うスクラップ輸出禁止の動きを警戒していた英国金属リサイクル協会ですが、最近になってこれらの電炉新設を歓迎する動きに徐々に変化し始めています。
https://www.tatasteeleurope.com/corporate/news-electricity-connection-agreed-for-port-talbots-green-steelmaking-transformation

EUでEV充電ステーションの設置が目標数を大幅に下回っています。EUは昨年、公共の充電ステーションを約15万台設置しました。現在の合計数は63万台を超えました。しかし全体の約3分の2はオランダ、フランス、ドイツの僅か3ヵ国に集中しています。欧州委員会は2030年の排出目標を達成する為には、EUで350台の充電ステーション(年間41万台の新規の設置)が必要と試算しています。これに対して、欧州自動車工業会(ACEA)は、2030年迄に880万台(年間120万台の新規設置)の公共充電ステーションが必要と試算しています。欧州委員会とACEAの試算は倍以上の差があります。仮に少ない方の欧州委員会の試算数で投資額を計算すると、送電網の大幅なアップグレードを含み、2030年迄に2,400億ユーロ(約41兆円)もの巨額な投資が必要となり、電力会社も参加する必要があります。実現はかなり厳しそうです。
https://www.acea.auto/press-release/electric-cars-eu-needs-8-times-more-charging-points-per-year-by-2030-to-meet-co2-targets/

スイスでの研究で、太陽エネルギーと合成石英を利用し1,000℃を超える太陽光熱を伝達する基礎技術が開発されました。工業利用を見込んだ超高温での太陽光の利用は、鉄鋼やセメント等の材料の生産において、化石燃料に代わる可能性が期待されています。ガラス、鉄鋼、セメント、セラミック等の超高温度帯の熱を利用する産業は、現在世界の工業炭素排出量の1/4を占めます。数千枚の太陽追尾ミラーで熱を集中させて高温を発生する技術は以前より存在しますが、その光熱エネルギーを効率的に長時間貯蔵伝達する事が困難で研究テーマとして長い間取り組まれてきました。研究チームはエネルギー吸収体として不透明なシリコンディスクに合成石英ロッドを取り付けて、熱トラップ装置を作成し、高熱の伝達に成功しています。今後この熱トラップ効果を最適化し、工業用途向けに新しい応用研究を目指しています。
https://scitechdaily.com/smelting-steel-without-fossil-fuels-solar-power-shatters-the-1000c-barrier-for-industrial-heating/

非鉄価格上昇の1つの要因となった先週末の中国政府による不動産業への広範な支援措置ですが、成果が表れるまでには時間が掛かる見込みです。発表後に市場は反応し、非鉄を含む広範なコモディティ価格上昇に繋がりました。しかしS&Pは中国の不動産市場はまだ底では無く、しばらくは底に向け低迷を続けるという見通しを示しています。理由は過剰在庫を消化し新築住宅価格が1年以内に底を打つ為には、少なくとも1兆元規模の直接支援措置が必要と考えられている為です。4月には着工住宅建設面積と完成した住宅建設面積の両方で大幅な減少が明らかになっています。GSが先週出した推計ではコストベースで土地と完成したアパートの売れ残った在庫が30兆人民元と発表されており、これは昨年販売された住宅金額の10倍に相当する天文学的な数です。また、売れ残った住宅在庫以外に、住む予定が無い投資用不動産、所謂「影の供給」が9,000万~1億戸あると推定されています。新たな推計が出る度に悪化した状況が明らかになり、その対応で措置が行われる状況となっています。
https://www.cnbc.com/2024/05/21/chinas-sweeping-measures-to-prop-up-the-property-sector-will-need-time.html

米財務長官イエレンは、欧州に対して中国の過剰生産対応に関して米国との団結を呼びかけています。G7を前に産業で中国への依存が強いドイツでの会議で発信したもので「米国と欧州は、戦略的、且つ団結した方法で中国の過剰生産能力に対応する必要がある。米国と欧州が団結して対応しなければ、世界の企業の存続が危険に晒される可能性がある」と強い口調で述べています。G7での主な議題は西側で凍結された3000億ドル相当のロシア資産をどう活用するか、という事と、中国の過剰生産能力によるダンピング輸出の問題となる模様です。特に欧米で問題となっているものは、EV、太陽光発電製品、半導体、電池部品、鉄鋼、そして地域毎の戦略的な産業です。米国によるEUへのこの動きは今後EUの中国製品に対する政策に影響を与えると見られています。
https://uk.finance.yahoo.com/news/yellen-says-us-europe-must-094118261.html

世界鉄鋼協会は4月の世界の鉄鋼生産量を発表しました。前年同月比マイナス5%の1億5,510万トン、前月(3月)比でも3.4%減少しています。特に注目されるのは4月の鉄鋼生産量の世界トップ10の国の7ヵ国でマイナスになった事です。増加したのはインド、ドイツ、トルコの3ヵ国のみでした。1-4月では前年同期比マイナス0.9%の6億2,540万トンでした。鉄は景気のファンダメンタルズの1つの指標にもなるので要注目です。
https://worldsteel.org/media/press-releases/2024/april-2024-crude-steel-production/

国際エネルギーフォーラムは報告書を発行し、2035年までにEV化を100%にする場合、新たな銅鉱山の開発と採掘が必要不可欠との結論を出しています。報告書では現状の銅採掘規模と政策では2035年迄に100%のEVを達成するのに不十分であり、新規の鉱山開発が行われる可能性も低いと結論づけています。2035年迄にEV100%を達成するには、過去に前例のない速度で鉱山の開発と銅生産を急ぐ必要があります。2050年迄に世界の主要国でネットゼロを達成する為には、有史以来2018年までに行った銅鉱山採掘量よりも115%多い銅を採掘する必要があります。報告書では鉱山の生産開始までには平均23年のリードタイムが必要で、銅の供給拡大に対する幾つかの制約がある事が示されています。
https://www.ief.org/focus/ief-reports/copper-mining-and-vehicle-electrification

東南アジア諸国連合(ASEAN)の10ヶ国は貿易決済で米ドルから現地通貨に切り替えを検討している事が伝わっています。ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムがそれらの国です。途上国や新興国の一部は地政学による米国の制裁への警戒に加えて、34兆4000億ドルに達する米国の債務問題が自国に与える影響を懸念し始めています。それがドル決済から現地通貨への切替の1つの要因となっています。一部では今後10年で米ドルの支配力は確実に減る傾向にあると分析され始めています。
https://watcher.guru/news/10-asean-countries-to-ditch-the-u-s-dollar

東南アジア鉄鋼協会(SEAISI)はSEAISI統計年鑑を発行しました。ASEANの2024年の鉄鋼需要は3.7%増の7,650万トンと予測しています。この伸び率は以前の予想を下回っています。統計ではASEANの主要ヶ国国(ASEAN-6)の2023年の鉄鋼需要は前年比1.9%減の7,350万トンでした。鉄鋼生産量は前年比マイナス2.1%の4,940万トン、2023年の純鉄鋼輸入は前年比1.3%減の2,430万トンとなりました。鉄鋼産業低迷の要因は外需の減少、インフレと金利の高さ、世界的な金融市場の引き締めを挙げています。これらの要因で建設業が減速しました。6ヶ国の内、マレーシア、フィリピン、ベトナムの鉄鋼需要は前年比でそれぞれ14%、7.5%、4.8%減少しました。一方でシンガポールとインドネシアでは鉄鋼需要が増加しました。今年はインフレの終息も近づくとみられ、鉄鋼需要はある程度増加に転ずると予想されています。ASEANの鉄鋼業界の課題は脱炭素化と過剰生産能力です。同地域の鉄鋼業界は脱炭素化に向けて政府支援を強めています。
https://www.seaisi.org/publication-details/SEAISI%20Statistical%20Yearbook

英国Circtecはタイヤの熱分解工場設立に向け総額1億6200万ドル(約250億円)の資金を調達したと発表しています。資金にはオランダ政府から交付された2200万ユーロの助成金が含まれています。工場はオランダに設置予定で、年間処理容量は使用済みタイヤ18万トンです。完成すれば欧州で最大級のタイヤ熱分解リサイクル工場となります。タイヤの熱分解リサイクルで最大の問題となる事は2つあり、1つは資金、もう1つは生成したカーボンブラックや熱分解油の販売先です。同社はカーボンブラックについてはインドを拠点とするビルラ・カーボンとオフテイク契約を締結、熱分解油やナフサについてはBPとの協業を行う予定です。Circtecのプロジェクトにはオランダ政府とフローニンゲン州が支援をしており、船舶燃料向けにマースクも関係しています。
https://www.circtec.com/

ラベル表示大手UPM Raflatacは硬質プラスチック包装のリサイクルに貢献する新しい紙ベースのラベル製品を発表しています。このラベルは「New Wave paper label」と呼ばれ、HDPEとPPの容器で使用されます。欧州の民間標準団体であるRecyClass の認定を受けました。温水で洗い流しても紙の繊維分が失われない為、品質を損なうことなくリサイクルして再利用できます。
https://www.upmraflatac.com/news-and-stories/news/2024/05/upm-raflatac-introduces-new-wave-for-plastic-packaging-the-worlds-first-recyclass-certified-paper-label-for-rigid-hdpe-and-pp/

ニューカレドニアはニッケルの主要埋蔵国で世界の埋蔵量の20-30%と推定されています。ニッケルは輸出の最大90%を占め、労働力の約1/4を雇用しています。ニューカレドニアのニッケル産業は、昨年の世界的なニッケル価格の下落により苦境に陥っていました。フランス政府は補助金によって同地域のニッケル産業の運営維持を支援すると約束していました。フランスでは先週、選挙制度改革を議会が承認し、結果的にニューカレドニアに10年間居住すれば、地方参政権が認められる事になります。これはニューカレドニアに住むフランス系住民の参政権に繋がります。この措置によりニューカレドニアでは各地で暴動が起きました。
オーストラリアのモナシュ大学の研究員ニコラス・ファーンズ氏は、「フランスがニューカレドニアの支配権を維持したい理由の1つは、将来の電気自動車生産の為に同国にある大規模なニッケル鉱床を確保したいという希望によるものだ」と分析しています。EUはニッケルを「重要な原材料」に指定しています。ニッケルは欧州経済の戦略に重要ですが供給源確保には多くの問題があります。米国とEUは世界の供給の大部分を管理または投資してきた中国に追いつく為に、現在サプライチェーンの構築と確保に努めています。そこでニューカレドニアに焦点が当たりました。独立派反対の中で選挙制度改革を行い暴動が激化、それに伴いニッケル価格が高騰する、という流れになりました。
https://www.zeebiz.com/markets/commodities/news-how-is-the-violent-unrest-in-new-caledonia-impacting-global-nickel-prices-291249


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